心リハクイズも3回目のエントリになりました。私の運動学習が進んだのか、今日はいつもと同じ時間で2問作ることができました(笑)
※私が個人的に勉強した文献、参考図書をもとに問題を作成しておりますので、可能な範囲で内容を吟味はしていますが、その正確性を保証するものではありませんのでご了承ください。
ではさっそく今日の問題に行ってみましょう。
第3問
運動負荷試験に関して述べた内容の中で、誤っているものを2つ選べ。
1.高度大動脈弁狭窄症は運動負荷試験の絶対禁忌である。
2.ΔVO2/ΔWRの値は心拍出量低下がある場合に正常値よりも増加する。
3.狭心痛や下肢痛などの症状が出現した場合、負荷試験を中止する。
4.VE/VO2はATpointで最低値をとることが多い。
5.ATpointの1分前の心拍数を目安として今後の運動処方を行なっていく。
解答・解説
正解:2,5
1.その通りです。
2.ΔVO2/ΔWRは運動中の酸素摂取量の増加の程度を現しており、正常値は10ml/min/Wattsです。(ramp負荷、10-20Watts/min)
心不全や虚血性心疾患の影響で心拍出量が低下している場合、末梢骨格筋の酸素需要が増加しても、それに見合うだけのVO2増加ができないためΔVO2/ΔWRの値は「減少」します。
3.その通りです。症状だけでなく兆候(チアノーゼなど)、血圧変化なども中止基準に含まれていますのでおさえておきましょう。
4.VE/VO2は一定量の酸素を摂取するのに必要な分時換気量のことです。運動時の心拍出量増加が大きいほど低値をとる特徴があるため、VE/VCO2が増加せずに、VE/VO2が最低値をとって上昇に転じる点をATとして処方できます。
5.運動負荷量と呼気ガスのデータで現れる循環応答には時間差があるとされています(諸説ありますが)。ATpointの1分前の負荷量(Watt)またはVO2に対応する運動強度を目安として自転車エルゴなどの運動処方を行なっていきます。
第4問
心理療法とその提唱者の組み合わせで、誤っているものを1つ選べ。
1.シュルツ-自律訓練法
2.エリス-理性感情行動療法
3.ベック-認知療法
4.ウォルピ-来談者中心療法
5.マイケンバウム-自己教示訓練法
解答・解説
正解:4
1-3,5はすべて正しい組み合わせです。
4のウォルピが提唱したのは系統的脱感作法。不安階層表を作成し、不安の対象となる状況や物を主観的刺激の強弱によって階層化していく手法。
来談者中心療法はカール・ロジャーズにより提唱されたものです。
まとめ
お疲れ様でした。第3問は王道中の王道ですね。
運動負荷試験についての問題でした。ここで出てきた運動負荷試験の禁忌や中止基準は、実際の臨床場面でも必ず覚えていないといけない項目ですから、何度も繰り返し確認しスラスラと出てくるようにしておきましょう。
また、負荷試験を通して得られる代表的な指標もおさえておきましょう。加えて、その数値の標準値・心機能が悪い人だと上がるのか?下がるのか?といったところも知っておくことが重要です。そこまで突っ込んで聞かれる問題が多いと思います。
第4問は、心理療法の問題でした。
心理療法に関してはまず提唱者の名前と、治療法の組み合わせを頭に入れておきましょう。そこからさらに大まかな治療の内容・方法をおさえられるといいと思います。
心理療法に関してはよっぽど興味がある人以外はわざわざ文献を買うほどではないと思いますので、ウィキペディア先生にお世話になりましょう(笑)
ということで、暗記系と思考系の問題をバランスよく解くことで、飽きずに試験勉強を進めていきましょう!