【Non-HDLコレステロール血症の基準値は?】心リハクイズpart16

2〜3日に1回程度のペースで更新しているこの心リハクイズですが、今日も2問です。累計すると30問になりました。

私が本番の試験で出そうだな、と感じた分野を問題にしていますので、「ここで勉強したような問題が出た!」という場合は試験後にこっそりメールかコメントいただけますと嬉しいです。楽しみにしています(笑)。

本日はpart16です。さっそく行きましょう!

※私が個人的に勉強した文献、参考図書をもとに問題を作成しておりますので、可能な範囲で内容を吟味はしていますが、その正確性を保証するものではありませんのでご了承ください。

第29問

脂質異常症の診断基準について、誤っている組み合わせを2つ選べ。

1.高Non-HDLコレステロール血症-170mg/dL以上

2.高LDLコレステロール血症-140mg/dL以上

3.高トリグリセリド血症-150mg/dL以上

4.境界域高Non-HDLコレステロール血症-140~169mg/dL

5.境界域高LDLコレステロール血症-100~139mg/dL

解答・解説

正解  4.5.

境界域高Non-HDLコレステロール血症は150~169mg/dLです。

境界域高LDLコレステロール血症は120~139mg/dLです。

よって4.5.が誤り。

昨年ガイドラインが改訂されています。詳しくはこちらの記事をご一読ください。

第30問

心筋梗塞の二次予防としての食餌療法について、正しいものを1つ選べ。

1.塩分摂取量を1日8g未満とする。

2.飽和脂肪酸の摂取量を増やす。

3.1日純アルコール摂取量を30mL未満とする。

4.コレステロール摂取量を1日400mg以下にする。

5.脂肪の摂取量を総エネルギーの40%以下にする。

解答・解説

正解:3.

1.塩分摂取量を1日6g未満とします。よって誤り。

2.多価不飽和脂肪酸の摂取量を増やすよう指導します。よって誤り。

3.その通り。

4.コレステロール摂取量を1日300mg以下にします。よって誤り。

5.脂肪の摂取量を総エネルギーの25%以下にします。よって誤り。

まとめ

第29問は脂質異常症に関する問題でした。

「動脈硬化性疾患予防ガイドライン」ですが、昨年に改訂されているんですよね。ですから「心臓リハビリテーション必携」には載っていない内容もたくさんあります。

ポイントはなんといっても「Non-HDLコレステロール血症」が診断基準に追加されたことでしょう。これまでも脂質管理の目標値としてはガイドラインに出ていましたが、脂質異常症の診断基準として明記されたのは今回の改訂からです。

Non-HDLコレステロール(総コレステロール-HDLコレステロール)が150~169mg/dLの場合は「境界域高Non-HDLコレステロール血症」、170mg/dL以上は「高Non-HDLコレステロール血症」と診断されます。

要はすべてのコレステロールから善玉のコレステロールを引いた値も脂質異常の診断基準としてみていきましょう、ということです。

昨年変わったばかりの新しいトピックスですから、私だったら出題したくなります(笑)。

少なくともどこからが境界型で、どこからが高Non-HDLコレステロール血症なのか、というところはおぼえておいて損はないかと思いますよ!

第28問は心筋梗塞の二次予防としての食餌療法に関する問題でした。

二次予防は勉強の優先順位的に後回しにされやすいと思いますが、出題の可能性は意外と高い分野でしょう。
アルコールやコレステロールなど、数値的なところは一度覚えてしまえば確実に点がとれるところですので、今のうちにしっかりと頭に入れておきましょう。

ということで、part16はこれで終了です。また次回お会いしましょう!

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