【意外とこの辺出るかも?穴場問題3選】心リハクイズpart24

今日は子どもを少しだけ公園で遊ばせてきました。

子どもの顔色を確認しつつ、日陰でなるべく遊ばせて、すぐ水を飲ませて、と気を使っていると、なんだか仕事をしている感覚に陥ります。脱水のサインは見逃しません(笑)。

ということで、本日はpart24です。本日は基本的だけど意外と忘れやすそうな「穴場」的なところを問題にしてみました。3問のボリューム版です!

※私が個人的に勉強した文献、参考図書をもとに問題を作成しておりますので、可能な範囲で内容を吟味はしていますが、その正確性を保証するものではありませんのでご了承ください。

第47問

冠危険因子に当てはまらないものを2つ選べ。

1.糖尿病

2.冠動脈疾患の家族歴

3.骨粗鬆症

4.喫煙

5.タイプB型性格傾向

解答・解説

正解  3.5.

これは簡単ですね。特に迷わずに正解できると思います。

ちなみに冠危険因子が3つ重なると…冠動脈疾患の発症危険度は約30倍と言われています。怖い数字ですね…生活習慣を改められない患者さんには、こうして数値を出して理詰めで説得するのも一つの方法です。

性格傾向として心疾患に関わりが強いのはタイプD行動パターン(ネガティブ感情+社会的抑制)ですね。過去問題でも触れていますので復習しておきましょう。

先日テニスの試合をテレビで見てたんですが、ちょうど客席の下のフェンスのところに「BNP 〜」っていう広告が出ていました。...

昔からよく心疾患との関係が言われてきたタイプA行動パターンについては、タイプA全体というよりも、その中心要素である敵意性が最も高い予測因子であるとされているため、現在はタイプAそのものについての研究は多くないようです。

ということで広義の意味ではタイプAもタイプDも冠危険因子としてとらえて間違いではないと思いますが、試験に出るとしたらタイプDのほうが確率が高そうな感じです。

第48問

以下に挙げた選択肢のうち、心筋酸素需要量を推測する指標としてもっとも適しているものを1つ選べ。

1.Borgスケール

2.経皮的酸素飽和度

3.二重積

4.拡張期血圧

5.平均血圧

解答・解説

正解  3.

心筋酸素需要量と近似した数値といえば二重積(double product)ですね。これは反射的にパッと出てくるようにしておきましょう。

絶対値を他の症例と比較することはしませんが、一般的に二重積12000以上は心筋虚血の危険性があるとされています。

ちなみに5.の選択肢に出てきた平均血圧は脈圧(収縮期血圧-拡張期血圧)÷3+拡張期血圧で算出できます。平均血圧の低下は各臓器へ流入する血液量が低下していることを意味しています。

また脳血流の変動を推測することもできますので、ICUで脳外術後の方などを離床するときにはよくこの平均血圧(MAP)の変動をチェックしながら進めていきます。

第49問

抑うつの度合いを自己評価し数値化する評価スケールとして正しいものを1つ選べ。

1.BAQ

2.SDS

3.PFスタディ

4.LSAS-J

5.TMT

解答・解説

正解:2.

1.BAQは攻撃性を評価するもの。言語的攻撃、身体的攻撃、怒り、敵意の4種類が含まれます。よって誤り。

2.その通り。略さずに英語にするとSelf-rating Depression Scaleですから間違えようがありません。正式名称で覚えてしまいましよう。

3.PFスタディは欲求不満な状況における反応傾向に基づき、パーソナリティを把握する評価です。絵画欲求不満テストとも呼ばれます。よって誤り。

4.LSAS-J(リーボヴィッツ社交不安尺度)は社交不安障害を評価するものです。よって誤り。

5.TMTは注意障害が疑われる場合の検査としておなじみですよね。正式名称はTrail Making Test。TMT-A(数字を順番に並べる作業)とTMT-B(数字と文字の切り替え作業)を行います。よって誤り。

まとめ

第47問は冠危険因子に関する問題でした。ほとんどの受験者の方の場合、頭に叩き込まれている内容かとは思いますが、基本中の基本ですから絶対に取りこぼさないようにしましょう!という意味で問題にしてみました。

第48問は二重積に関する問題でした。

臨床でも患者さんの運動負荷を上げたとき、心拍数はそれほど変化がないけど、収縮期血圧はずいぶん上がったな…なんてことよくありますよね。そういうときに二重積の考え方が理解できていれば、心負荷がどの程度増えているのか、今の運動はやりすぎなのか、ちょうどいいところなのか、といった判断がつくようになります。

試験での出題確率も高い用語だと思いますので、最終確認しておきましょう。

第49問は抑うつの評価スケールに関する問題でした。けっこうPTが弱いところですよね(笑)。

でもこの辺の評価スケールは「覚えたもの勝ち」ですから、逆に言うと直前で正答率を伸ばすためには評価スケールや、薬剤名とその作用・副作用のあたりを集中的に攻めるっていうのも一つのやり方かと思います。

ということで、今日も3問の拡大版でお届けしました。part24はこれで終了です。体調を崩さないように気をつけつつ、勉強頑張りましょう!

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コメント

  1. miya より:

    いつもブログを楽しみに拝見しております。
    一つお尋ねですが、第47問の冠危険因子の性格についてですが、以前はタイプAが冠危険因子として主流だったが、ここ最近欧米の研究にてタイプAに代わってタイプDが要因となっている。と認識しておりました。
    タイプAとDどちらが正解なんでしょうか?
    勉強不足ですみません。御見解をお願いできればと思います。

    • adored2018 より:

      miyaさん、コメントありがとうございます。解説の内容にやや表現が足りないところがありましたので、少し加筆修正させていただきました。ご確認ください。